■2013年4月6日（土）
□渋谷 LIVE STAGE GUILTY　 http://www.guilty.ne.jp/
〈出演〉小山卓治 with Wonder4 〈スペシャルゲスト〉THE CONX

　4月5日、明日6日の天候は大荒れになる模様。夜10時過ぎ、同じ飛行機に乗る小樽のMさんより電話があった。明日は、午後からは欠航便も出るらしいので、ANAのホームページでは予約時間の変更の受付を始めたらしい。とのことで、AM:11:30の飛行機の予約をAM:8:30に変更することになった。「行けないよりはましでしょう！早起きしましょう！」と言われ、待ち合わせ時間は朝6:00に繰り上げとなった。まだ荷造りも終わっていないけど・・・さて、間に合うかな？


　無事羽田へ到着。まだ雪の残る札幌から比べると東京は蒸し暑く、時差ボケならぬ温度差ボケを感じる。小雨の中、渋谷 LIVE STAGE GUILTYへ向う。
　GUILTYの入り口で「詩集」を受け取り会場内へ入ると、中では昨年「たんぽぽのある風景募集」のfacebookページへ投稿された、全国のたんぽぽの映像が流れていた。暗い中に映えて、とても綺麗に見えた。今回のライヴは、小山卓治 with Wonder4 も〈スペシャルゲスト〉THE CONXも初めて聴くバンドなので、期待が高まる。ふと目の前のステージを見るとバイオリンがあった。ステージが大きいせいか、バイオリンはなんだかとても小さく見えた。そして、マイクがとても高く見えた。ステージは近すぎず、遠すぎず、とてもいい感じだった。ライヴ会場に来て、30周年を迎えられたことの嬉しさを、改めて肌で感じる。


　スタートは〈路傍のロック〉with Wonder 4。ドラムが身体に直接響く。ロック!!だった。 Wonder 4のメンバーからは、とにかく真摯な気迫を感じた。小山卓治を感じて、響きあい、今、この5人が全身全霊で音を創り出していることに感動した。開演前にとても高く見えたマイクは、小山卓治の前で、小さくなって行く。そして、とても小さく見えたバイオリンは、ベチコさんの腕の中に納まり、魂を震わせ、もう小さくは見えない。バイオリンが小さく見えたのは、ベチコさんと離れていたからなんだと気がつく。


　〈FILM GIRL〉からはThe Conxの登場。生でTheConxを聴くのは、これが最初で、きっと最後になるんだろう。カーニバルの夜のたった一度のThe Conxに痺れた。切なさが織り込まれた大人の音だった。骨太な中にも「そんなこともあったね」というささやきも、ちゃんと聴こえる優しさがあった。


　ライヴは進みwith Wonder 4で〈祈り〉が始る。まるでこの会場にいる人数分の鼓動を表すかのようなドラムの響きに、胸が高まり走馬灯のように瞬時に思い出が蘇る。思い出の断片、誰かの一言、一瞬の表情、光の色。私の祈りは変わらず同じだけど、この歌を聴くことで気持ちは大きく変わった。祈りへ続くドアを開けるには、誰かのまねじゃなく「僕らのやり方」自分自身であることが、カギなんだろうと思うようになった。誰かのやり方で開くドアの向こうは、誰かの「祈り」になってしまうのかもしれない。
　この辺から終演まで、少しずつ目に見えて小山卓治の顔が変わって行くように感じた。この会場には今、200近い「祈り」がある。それぞれの「祈り」に応えるように無心に歌う小山卓治の顔は、何かを突き抜けるように、魂そのものへと変わって行くように感じた。

　小山卓治が30年間、自分自身であり続けるために歌い、歌い続けるために戦い、そして今、このステージがある。このステージは、彼の30年の魂の結晶なんだろう。魂の結晶であることが、人の魂を揺さぶる。自分自身であることの素晴らしさを、このステージで全身で感じ、しっかりと心に刻み込んだ。


　ステージが終わって外をのぞくと、嵐だった。嵐を呼ぶ男の30周年だからなぁ・・・とみんなが妙に納得しているんだろうと思うと楽しくなった。そろそろ「詩集」のサイン会が始まる。包装を解くためにビニールにカッターの刃を入れる。ピタリと閉じていた「詩集」にサッと空気が入ると本は、ふぅ〜っと呼吸を始め、まるで命が宿ったかのように膨らみ始めた。

　サインと一緒に書いてもらう言葉は決めてあった。［　旅の途中にて　卓治　2013.4/6　］この「旅をする言葉」は小山卓治の30年の人生の旅の軌跡でもある。30年目に届く、旅の途中からの便りのように感じて、浮かんだ言葉だった。


　嵐で濡れないように「詩集」を守り駅へと歩く。自分は半分濡れているけど本は濡らさないように守らなきゃと、胸に抱いて歩いているうちに愛着がわいて来た。ホテルへ着いたら、熱い珈琲を飲みながら、ゆっくり「詩集」を読もう。全てが楽しい一日だった。おまけの嵐も、凄すぎて楽しかった。山手線も信号の確認とやらで30分近く動かなかった。動かない電車の中で疲れすぎてウトウトしながら1時間以上かかってホテルへ着いた。でも、本当に全てが楽しい一日だった。

■2013年4月7日（日）午前11：30～午後4：30　[ 5時間限定 ] 　
□池袋Gallrly K ROOM A　 http://www.ribb-on.com/takuji/30th_artwork/
〈小山卓治のミニライブ＆作品サイン会〉

　4月7日、晴天。ホテルの窓から桜が綺麗に見えた。
　アートワーク展は圧巻だった。データで見ていたものとは違い、実物は質感から来る厚みが作品に陰影を持たせ、一瞬で人を惹き込む力があった。そして、アートワークの素晴らしさだけではなく、くつろげる雰囲気と細部にまで配慮された、もてなしの心が感じられて居心地が良いせいか、誰もがゆったりと楽しんでいた。

　ギャラリーの前には公園があり、たんぽぽが咲いていた。たんぽぽと「詩集」の写真を撮ったり、アートワークを見ているうちに時間はあっと言う間に過ぎて行き、小山卓治のミニライヴが始る。いつものライヴより少し距離が近く、少しゆったりとして、窓の外の公園や陽射しがとてもよく似合う温かなライヴだった。

　1. ジャングルジム
　2. 太陽に手が届きそうだ
　3. Thunder Boy
　4. 花を育てたことがあるかい
　5. 虹の袂
　E1. Show Time

　ライヴが終わると、アートワークの即売会が始る。この会場に来るまでは、特に何か買おうと思っていた訳ではなかったけれど、美唄のアートワークを買った。小山卓治の背中越しに見える窓の外の景色はとても清らかで、心が洗われるような気がした。そして、この景色からは〈祈り〉が静かに聴こえて来た。
　日々、この天国のように美しい景色を見て心が洗われるなら、なんと素敵なことだろう。この清らかな小山卓治の背中と景色に、一目惚れした。

　アートワーク展の帰り道、楽しかったなあ〜と空を見上げて、終わっちゃった。と思ったけど、バックの中の「詩集」と手に持った「アートワーク」の重みが、心を軽くしてくれた。まだまだ、「詩集」を読んで、旅に連れ回して、部屋にアートワークを飾って・・・などと考えると、楽しみは当分続く。

　最後の写真の「My ブラック サンダー」は、Fさんから頂いた30周年Anniversary の記念のお菓子。味見はこれから、ゆっくり、少しずつ楽しんで、いただきます♪楽しい企画！ http://blackthunder.decoto.jp/


　30周年Anniversary東京旅行は、全てが完璧に楽しかった。

　奇跡のように全てが素晴らしかった最高のカーニバルへ、
　心からの感謝と、心からのお祝いの乾杯!!!を捧げます。